2006年に歴史は動いた!?カードローンの今と昔では何が変わったのか

今でこそサラ金業者に対する規制で貸し過ぎの防止や過度の取立ては禁止という制約が設けられていますが、あるキッカケ以前はドンドン貸して返せない債務者には容赦ない取立てが行われていました。

あるキッカケというのは2006年、国会で野党議員が取り上げたひとつの事実でした。

「債務者に生命保険をかけ、自殺した者の残債をその保険金で補っている」

当時はサラ金の契約条項に生命保険への加入という一文がさらっと載せてあり、特に説明もないため、知らないうちに加入していたというのが当たり前でした。そして、過剰な取立てで債務者を精神的に追い詰め、自殺をすることで債務を回収するということを指摘されたのです。

これが世間的に大きな問題となって取り上げられ、TVや新聞などでも大々的に報道された結果、サラ金業者の業務を制限するという形で、返せないほどの多重債務にならないようにする「総量規制」や、違法とも言われるグレーゾーン金利の撤廃、行ってはいけない取立て行為などを明文化した法律が制定されました。これが「改正貸金業法」と呼ばれる法律で、サラ金業者の行動を法律で制限するという歴史的な変化を実現しました。

今、全国に存在している貸金業者は2,000ほどになっています。かつては40,000を超える業者があったのですから、いかに淘汰されてきたかを数字で知ることができます。

借りすぎを業者への規制で抑えるという方法によって、専業主婦やそれまで多重債務に陥っていた人への貸付けが行われなくなったことが多少の混乱を招いたと言われていますが、自分の収入に見合っただけの融資を目的としていることを考えれば、大きな進歩になったといえるでしょう。
 

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